カルシウム教室

カルシウムについての「なるほど情報」を紹介します。
順次更新しますのでお楽しみに。

肝臓病とカルシウムの関係(5)

しつもん

人間の体にとって大切な働きをしてくれている肝臓。この肝臓の細胞が弱ると、カルシウムが細胞の中にどんどん入り込んじゃうんだって。
カルシウムは人の体の中で危険信号を伝えるメッセンジャーだったはず。大ピンチだよね。
今日は、その続き。どんなことが起こっちゃうんだろう?こわいな。


【前回記事】肝臓病とカルシウムの関係(1)

【前回記事】肝臓病とカルシウムの関係(2)

【前回記事】肝臓病とカルシウムの関係(3)

【前回記事】肝臓病とカルシウムの関係(4)

急性肝臓壊死の他、徐々に肝臓が弱ってしまいます。

karu_small.gif
肝細胞の中にカルシウムが流れ込む症状でも、一番怖いのは急性の肝臓壊死。あまりにもたくさんのカルシウムが細胞の中に入ってしまうと、肝臓の細胞はそれに絶えきれず死んでしまうの。
その症状が一時的なものであれば、肝細胞の再生や回復を待つ事もできるけど、もし全ての肝細胞が死んでしまったら、もう肝臓を元に戻すのはとても難しいわね。
移植するのも大変だし、様々な研究が行われているけど、まだ人工肝臓は実用化されていないしね。


急性の肝臓壊死以外でも、肝臓の細胞が傷害される場合には、必ずカルシウムが細胞外から中に入ってくるの。
つまり、細胞の病気というのは、細胞の外と中のカルシウム濃度差がはっきりしなくなる事なのね。
ウィルスが細胞を攻撃するときにも同じことが起こるのよ。アルコールにしても、結局は同じ。


goma_small.gif
うーん、結局は肝臓をいじめない事が一番大切だって事?


karu_small.gif
まあ、そういう事ね、つまりは。
一方、ウィルス性肝炎にしても、アルコールが原因の肝障害にしても、どんどん進行して悪くなっていくには、免疫の働きも関係しているのよ。

ウィルスの一部が肝細胞の中にカルシウムを流れ込ませて病気を起こした場合、免疫作用が異常に強い人は、この細胞を敵とみなし、破壊してしまうの。
それどころか、まわりの正常な肝細胞まで一緒に破壊してしまうのよ。


karu_small.gif
毎度の事だけど、免疫の話はとってもおそろしいよねぇ・・・。


karu_small.gif
うん、そうね。
このような行き過ぎの免疫作用を起こしやすい体質は、どうやら遺伝する傾向にあると言われているの。だから、家族に肝臓を患った人がいる場合は気をつけた方が良いし、いざ不調を感じたら、とにもかくにもお医者さんに相談するのが大切ね。

こたえ

このページの先頭へ