ねえねえ、日本人は背丈が小さいって本当？

そんなに日本人って小さいかなあ？確かに外国にはすごく大きな人もいるけど、そんなに小さいとは思わないんだけどなあ。

そうね。
2009年にアメリカのThe Associated Press(AP)から発表されたデータによれば、日本人男性の平均身長は170.7cmで、世界第29位だそうよ。
もはや、日本人の背丈が低いなんて思っている人はいないんじゃないかしらね。

へぇー、そんなに身長が高いんだ。じゃあ、チビなんて言わせないね。

うん。でも過去の食生活を考えれば、身長が低かったのも無理はないと思うわね。

このグラフをみてちょうだい。
これは、日本人のカルシウム摂取量の推移を表したグラフよ。

(クリックすると拡大画像をご覧になれます)

日本古来の食生活だと、成長期に一番大切で、骨の重要な構成分であるカルシウムは、足りているとは言い難い状態だったからね。
それが戦後、牛乳やチーズなどを食事の中に取り入れるようになり、現在では戦前に比べるとカルシウム不足の程度は軽くなっているわね。

日本人の平均身長もずいぶんと伸びてきたのは、一般的な栄養の改善がなされた結果でもあると思うけど、主として食物から摂るカルシウムの量が増加したことによるものであると言われているわ。

まあ、もちろんカルシウム不足だけが身長が伸びない理由ではないわね。
例えば、生まれつの骨の病気だとか、成長ホルモンの不足、また遺伝などの要素がかかわる部分も大きいからね。

でも、もし成長期の子供の背が伸びなくて悩んでいるお母さんは、カルシウムが不足しているのではないかと疑って、カルシウムを補ってみるのも悪くないと思うわ。

なぜなら、カルシウムの摂取量が平均的に足りていないのは事実だし、カルシウムが成長期の子供にとって良い効果をもたらす事も事実だからね。