日本人に肩こりが多いわけ(1)

ようやく春めいてきたね、おばあちゃん。

お父さんもお母さんも、この冬は寒くて肩こりが大変だったみたいだから、温かくなって一安心だね。

ところで、肩こりってどうして起こるの？

肩こりねえ。確かに冬場の肩こりはつらいらしいわね。ところで、欧米には「肩こり」という言葉がないって知ってる？

欧米では"stiff neck(かたい首)"や
"frozen shoulder(凍った肩)"と言う表現はあるんだけど、肩こりってのは日本人特有なんだよ。

じゃあ、今日は日本人に多いと言われている肩こりのメカニズムについてお話してみようか。

「首」「肩」「肩甲骨」付近の筋肉の血行が悪くなり、酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなる事で起こる、収縮反応や痙攣状態の痛みが肩こりの正体よ。

日本人を含めた東洋人は、上記3カ所の筋肉の発達が、欧米人に比べると弱く、筋肉量が少ない。体型を想像してみると、その違いが分かるかもしれないね。

その上、頭の重さは成人の場合約7.5kgあって、これは欧米人より重たいのよ。

筋肉が弱くて、しかも支えるものは重たい。東洋人が西洋人に比べて肩こりが多いのは、こう考えると当たり前かもしれないわね。

デスクワークや家事などで、長時間おなじ姿勢をとったり、パソコン画面やテレビの見過ぎ、運動不足など、日常生活の中にも肩こりの原因はあるわ。でも、単なる筋肉疲労だけではなく、精神的なストレスや内蔵の不調、ホルモンバランスの乱れからも起こるのよ。

もし片半身だけに肩こりの痛みがある、腕がしびれるなどの症状がある場合は、甲状腺がんやパセドー氏病、脳腫瘍など別の病気が隠れていることもあるらしいから、早めにお医者さんに相談してみた方がいいかもね。

来週は、肩こりとカルシウムの関係について少しお話してみようね。