ええと、確か今週は「どうして糖尿病患者の体の中でインスリンが働かなくなっちゃうのか?」について教えてくれるんだったよね?まさか、またカルシウム不足が原因なんてことはないよね?
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糖尿病とカルシウム(その2)
インスリン不足の一因はカルシウムにあります
あらあら、おチビはまだ甘いわねえ。このカルヤ姫が出てくるんだから、もちろんインスリンにはカルシウムが関係しているわ。
先週、血糖値が上がると膵臓からインスリンが出てくるって話したわよね。その仕組みにカルシウムが関係しているのよ。
カルシウムは血中の糖分量の増減を敏感に感じ取り、それを膵臓に伝えてインスリンの分泌を調整する働きをしているの。インスリンが体内の糖分を細胞に送り込むための「交通整理係」だとすれば、膵臓はインスリンの「待機本部」、さしずめカルシウムは、糖分の増加を本部に伝えるための「メッセンジャー」ってところね。
糖尿病の原因はインスリン不足なんだけど、その原因はさまざま。中でも、カルシウムの伝達機能が低下することで起こる糖尿病を「インスリン非依存型糖尿病」といい、生活習慣病と呼ばれる糖尿病は、これに当たるの。
カルシウムの伝達が正常に働くためには、血液中と細胞内のカルシウム濃度が「10,000:1」に保たれていることが必須条件なの。このバランスが崩れてしまうと、カルシウムは「血糖値が上昇しました」という情報をうまく膵臓に届けられなくなってしまい、インスリンの分泌に支障が出てしまうことになるのよ。
じゃあ、どうしてカルシウムバランスが崩れるのか。それはまた来週お話しようね。 |