血液中のカルシウムが少なくなると、体の中では色々な変化が起きるのよ。
例えば筋肉にけいれんが起こりやすくなったりするんだけど、主に神経、特に神経の中枢である脳の働きに大きな変化が起きるのよ。
血液中のカルシウムの濃度が低くなると、神経は興奮しやすくなるの。
興奮って言っても、もちろん、すぐにカッとなるって事じゃないわよ。
そのくらいわかるよっ。
あらあら、ごめんね(あら、ちょっとイライラしてるわね)。
ここで言う興奮とは、心の問題じゃなくて、神経を通じて情報が流れるって意味ね。
神経って何なのか。
ラジオに置き換えて考えると分かりやすいわね。
お家で聞くラジオの音は、
(1)ラジオ局で作られた番組が、
(2)電波塔から電波という形でラジオに送信され、
(3)それを受信したラジオが音を流す
・・・という仕組みで映っているの。
これを神経に置き換えると、
(1)体が受けた刺激が、
(2)神経を通じて脳に送られ、
(3)それを受信した脳が反応する
・・・という仕組みになる。
ラジオの受信する感度を上げると、放送の声は確かに大きくなるわ。でも、それと同時に雑音が沢山入って声が安定しなくなっちゃう。
逆に感度を下げたらどうかしら?そうなると雑音は減るけど、肝心の放送の声も小さくなっちゃうわね。
なるほど。
さっきおばあちゃんは、「血液中のカルシウム」って言ってたよね。
じゃあ、その血液中のカルシウムってのは、神経と関係があるの?
するどい!
そう、そこでカルシウムが関係してくるのよ。
血液の中のカルシウムは、脳というラジオの音量調整のためのダイヤルの役目を果たしているのよ。
カルシウムの量が少なくなると音量は大きく、それに伴って雑音も大きくなるというわけね。
なるほど。だんだんイライラとカルシウムの関係がわかってきたぞ。
さすがはおチビね。
じゃあ来週はイライラの正体について考えてみるとしようかね。
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