先週までのお話で、生活習慣病ってのは恐ろしい病気だってのがなんとなくわかったよ。僕も大人になったら気をつけないといけないね。
ところで、お父さんが「糖尿病に気をつけなきゃ」なんて言ってたけど、糖尿病ってどんな病気なの? |
糖尿病とカルシウム(その1)
糖尿病は様々な合併症を引き起こす恐ろしい病気です。
おチビくらいの年齢で糖尿病なんて聞くと、なんとなく「甘いおしっこが出る病気」なんて思っちゃうわよね。甘いジュースいっぱい飲んだの?なんてね。でも、そんなイメージとは真逆で、糖尿病はとってもこわい病気なのよ。
人間は、食べ物から取り入れた栄養分をエネルギーに変えて生きているわよね。この中でも重要なエネルギー源が糖分なんだけど、その糖の代謝に大きくかかわっているのがインスリンっていうホルモンなの。
食後に血糖値が上がると、インスリンが膵臓から出てきて、血液中に流れているブドウ糖を細胞に取り込むよう号令を出すの。そして、細胞内でブドウ糖が分解されて、エネルギーに変わってくって寸法。
でも、糖尿病にかかった人は、このインスリンが正常に分泌されないから、ブドウ糖を細胞内に取り込めなくなる。そうなると、体中の細胞はエネルギーが足りなくなっちゃう。そして、血液の中はブドウ糖でいっぱいになってしまう。
血液中の糖分が多くなってしまうと、血液がねばっこくなってしまい、酸素や栄養が体のすみずみに行き渡らなくなるばかりか、血管にも問題が起こりはじめる。
そしてその結果、神経障害、網膜症、腎症といった三大合併症をはじめ、体内の臓器にいろいろと障害が起こっちゃうの。
・・・とまあ、ちょっと難しかったけど、インスリンっていう交通整理をするホルモンが、ちゃーんと働かなくなっちゃうことが糖尿病の原因だってことはわかったかしら? じゃあ、次回は「どうしてインスリンがはたらかなくなってしまうのか?」についてお話しようかね。 |