カルシウム教室

カルシウムについての「なるほど情報」を紹介します。
順次更新しますのでお楽しみに。

カルシウムの吸収(3)

しつもん

うわぁぁぁ、おばあちゃん達の年齢は毎日1,500〜1,800mgものカルシウムを摂らないといけないなんて、本当に大変だねぇ。


そうなると、先週の終わりにおばあちゃんが言っていた「体が吸収しやすいカルシウム」を摂るのが本当に大切だよね。


で、その体が吸収しやすいカルシウムってどういう事?なんか種類がちがうのかな?

カルシウム吸収のポイントは「イオン化」です。

カルシウムは体内で吸収される時、他の成分の影響を受けやすいの。とってもデリケートってことね。


たとえばリン。体内に存在する時にはリン酸となり、リン酸カルシウムとして歯や骨の硬い組織を作るなど、大切な働きもしているの。


ところが、リンはカルシウムが最も結合しやすい成分だから、リンを摂りすぎるとカルシウムとくっついてしまい、カルシウムの吸収量が減ってしまうの。


このリンがたくさん含まれているのがインスタント食品やレトルト食品。最初に「インスタント食品やレトルト食品の摂りすぎがカルシウム不足の原因の1つ」って言ったけど、その理由はこれね。便利だけど、摂りすぎには注意しなくっちゃね。


さて、カルシウムはリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、シュウ酸カルシウムというように、○○酸カルシウムという他の成分と結合した「化合物」の形をとって食物に含まれているの。口から胃に入り、胃酸によって○○酸から離れ、やっとただの「カルシウム」になるの。この事を「カルシウムのイオン化」と言うのよ。この「ただのイオン化カルシウム」になってはじめて、カルシウムは体内(腸管)から吸収する事ができるようになるの。


たんぱく質や脂質などの栄養素は、胃の中の消化酵素によって分解され、腸からスムーズに吸収されるんだけど、カルシウムが体内に吸収され、骨や血液の栄養として本当に役立つ為には、腸管に入っていくというハードルがあるって事ね。

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つまり、カルシウムを摂取するには、「イオン化率」「腸管吸収率」がとっても大切という事よ。


来週は、これらを踏まえ、じゃあどうすれば良いのかって事について考えてみようね。

こたえ

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