それがね、カルシウムはどれも一緒じゃないのよ。たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム。カルシウムにも色々な種類があるの。今日は、カルシウムの種類がとても大切だってお話をするわよ。
タンパク質や脂肪などは、胃の中で消化酵素によって簡単に分解され、腸からスムーズに吸収されるんだけど、カルシウムはそうはいかないの。カルシウムには障害物競走でいうハードルみたいなものがあって、食べたものがそのまんま吸収されるというわけにはいかないのよ。
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その1つ目のハードルが、以前にも話した「イオン化率」よ。腸は胃酸によってイオン化されたカルシウムだけを吸収することができるんだけど、「イオン化率」は、下の図のようにカルシウムの種類によって大きく異なるのよ。
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だから「カルシウムが足りないなあ」と思う時は、カルシウムの多い食品だけではなく、吸収率の高いカルシウムサプリメントを摂るなどの工夫も大切ね。
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イオン化とはどんな状態?
カルシウムはとても不安定な物質で、通常は他の元素とくっついています。例えば炭酸と結合したものは炭酸カルシウム、乳酸と結合していれば乳酸カルシウムになります。ところが、このような状態では腸管から吸収されず、結合している相手から離れなければなりません。この元のカルシウムだけの状態になることを「イオン化」といいます。