カルシウム教室

カルシウムについての「なるほど情報」を紹介します。
順次更新しますのでお楽しみに。

人体の自衛のためのカルシウム(3)

しつもん

先週の終わりに、おばあちゃんサラッと怖いこと言ったよね?自己免疫病とかなんとか。
自分が免疫にやられちゃうってどういう事なの??


体内の免疫が自分自身を攻撃する。それが自己免疫病です。

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自己免疫病とは何か?
普段は体内に入って来た敵をやっつけてくれていた免疫が、なぜか味方である筈の自分の体を襲い始める病気よ。


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ちょちょ、ちょっと待ってよ!
それって「学校を守っている守衛さんが、いきなり子供を襲い始める」のとおんなじって事?


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普段守ってくれる人がいきなり襲って来るって事からも、襲われる方は弱い存在って事からも、おチビのたとえは自己免疫病の恐ろしさをわかりやすく説明していると思うわ。
まず、こんな大変な事が起こる理由について考えよう。

自己免疫病が起こるには、色々な条件が考えられるの。
まず、遺伝的に免疫の働きに異常が起きやすいか。
それと、敵と味方を間違えやすい状態に体がなっていないか。
最後に性別。不思議な事に、一般的に女性の方が男性よりも自己免疫病になりやすいみたいなの。


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なるほど、自己免疫病って、なにか1つの理由で起きるんじゃないんだね。


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その通り。
でも、一旦起こってしまうと大変よ。なにせ、体を守るための免疫が体を攻撃するんだから、体はとても弱くなってしまうし、他の病気にかかりやすくなってしまうのよ。
このような自己免疫現象がことに血管や結合組織などに起こって、いわゆる膠原病、血管炎の形をとる事もあるわ。
また、せっかく抗体が出来て異物や細菌を処理してうまく片付けようとしているのに、その事が却って体の中で有害な出来事になってしまうのがアレルギーなのよ。


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その間違いを誰か教えてあげられないのかなあ?

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するどいわね。
実は免疫を司るリンパ球の中には、間違った攻撃を抑えて正しい働きに戻す作用のあるものがあるのよ。
でも、このリンパ球の抑止力が足りなかったり鈍くなってしまったら、これを治すのも大変になるわね。


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ねえおばあちゃん、それってさ、先週話していたカルシウム・パラドックスが起こった体内だと大丈夫なの?だって、そうなるとカルシウムが細胞に入って動きが鈍くなったり、体からのメッセージが上手く届かなかったりするんでしょ?

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うーん、それが必ずしも直接の原因になるとは言えないけど、体中が敵も味方も分からないパニックになっている最中に、それを止める人と、正確な情報を伝える機能が鈍くなっているとすれば、当然の事ながら問題なんじゃないかしら。

だから病気の対処としてだけでなく、そもそも未然に防ぐという観点からも、そういう免疫の働きを万全に整えるという心構えは大切よね。


こたえ

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